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      押入って…
      収納空間だらけ、
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      玄関収納
      収納の奥行き
      可動レール・可動棚
      高い?のは扉(家具)
      やっかいな掃除機
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    ジャガイモと玉ネギ

    ■ ジャガイモと玉ねぎ論…適材適所の収納と男女の収納観?

    世のダンナ衆は「ジャガイモと玉ねぎ」と聞いてもピンとこない(人が多い)。「カレー?」とよく言われます。ところが、女性陣はふっと思い浮かべる光景がある。これを「ジャガイモと玉ねぎ論」と私は呼んでいます。この二つは、日常の家庭料理に欠かさず常備したい…と言っても良いくらい身近な食材であるのに、冷蔵庫には保存しない「常温保存」が要求されます。それを収納するスペースが必要。恥ずかしながら私自身、結婚して家庭生活を経験して初めてこれを知った。何をどこに収納するか、収納したことのない人にはわからない、私自身の収納に対する考え方の原点、と言ってもいいでしょうか。
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    ● 壁一面の食品庫(大容量です)
    ● 扉を閉じている時
    整理整頓に「プレッシャー」を感じない日々の心豊かな生活も適材適所の収納があってこその話。世のダンナ衆にこの「ジャガイモと玉ねぎ論」を知ってもらえたら…と思っていたりして。なぜ女性が収納を大切に考えるのかを理解してもらえるんじゃないかと。
    加えて、あえて言うならかつての自分がそうであったように、独身の男性建築士には住宅の設計は難しい。収納空間を細かく打ち合わせしてつくることを面倒くさがる設計士がいることも事実ですね。
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    ● 収納空間もデザイン
    一見何かのデザインに見えますが…
      ● 実は収納の扉です

    ■押入って…

    収納といえば、日本人なら「押入」を思い浮かべる方がほとんどでは?ないでしょうか。この押入、タタミの部屋(ようするに和室か…)とセットの収納空間であった、と言ってよいと思います。タタミで生活するに必要な「布団」が収納できる大きさなわけです。
    ところが現代、我々の生活はタタミを敷いた部屋(あえて和室とは呼びません)以外で過ごす時間が増えてきて、タタミの部屋も欲しい…くらいのお考えのお施主さんが多いようです。
    さて、押入。布団を収納するに必要な奥行きを確保すれば、逆に深すぎて、例えば衣装ケース、扇風機、ファンヒーター…などなどをやむを得ず、それこそむやみに「押し入れ」て、逆に使い便利が悪い…のでは?逆に言えば、布団以外のものをどこに収納するか?と言ってもいい。まずは、収納といえば「押入」を思い浮かべない発想が必要です。
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    床の間の隣の収納、上段は作りつけの仏壇です。 左側は「吊り押入」
    お持ちの雛飾りが置ける寸法で設計しています。
    Copyright 菊池建築事務所 和風ながらベッドでご就寝の寝室。何をどのようにレイアウトや収納するか?で寸法も変わります。



    ■収納空間だらけ、ガラガラの在来工法

    家の建て方はさまざまな工法があります。日本の伝統的工法が「在来工法」と呼ばれるものでして、工場生産の大手プレハブメーカーさんには真似のできない数々の収納の工夫が可能なのが在来工法の魅力。この在来工法、床下や柱と柱の間、天井裏などはガラガラの収納空間だらけ。
    10センチあるいは20センチの奥行きがあれば、ちょっと調味料が、リモコンが、石鹸が、筆記用具が、CDが…などなど、などなど、日常のこまごま、こまごま、ホントにこまごましたものを収納できてきます。家事動線や使い勝手の相応な打ち合わせも必要ですが。どこに何をしまおう?と考えるのもまた楽しいもの。在来工法の妙、創意工夫の世界です。
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    ほんの十数センチですが飾り棚に ベッドルーム
    柱の間を利用してつくった「新書」棚
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    小屋裏を収納に活用した例 ちょっとクボミを作ってリモコン置き場


    ■玄関収納

    あえて下駄箱と呼ばず、「玄関収納」と呼ぶ時代になってきました。かつて、時代も昭和あたりまでさかのぼれば、玄関といえば靴と傘を収納するくらい?という意識だったように思いますが、モノも増えて豊かな時代、玄関「に」収納したいモノが増えてきた。むろん住まい手の年齢層、趣味、その他の諸事情によって千差万別なものの、それがゴルフバッグやラケットなどのスポーツ用品であったり、ベビーカーであったり、コートであったり…。
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    ● 収納だらけの玄関 玄関に設けたスルー収納
    奥の廊下側からも取り出せます
    Copyright 菊池建築事務所 収納の扉はスッキリさせてむやみに自己主張させたくない ところ。
    玄関は「見せ場」だけにデザイン性も必要かと。


    ■収納の奥行き

    さて、思い浮かべてみて下さい、布団以外でかさばる、まとまった大きさが必要で収納したいモノ。一般的には扇風機やファンヒーター、コタツなどでしょうか。それ以外のモノは大きくても45センチくらいあれば、たいがいのものは収納できます。むしろ、30センチくらいが収納しやすく取り出しやすい。20センチくらいでも良いものも数々。オープンに収納してもOKか、いや隠したいか、意図して見せるか、見せるけれども埃はかぶりたくない…、などが収納物品によって収納方法が異ってきます。適材適所に必要な奥行きを。。
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    キッチン脇の収納
    (左隣は食品庫)
    レシピや小物関係が多いですね。
    ミュージックコーナーのある家
    楽器棚は半透明のポリカーボネート板です。
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    キッチン廻りに設けた収納
    キッチンカウンターの下部は、CD1枚ぶんくらいの奥行きの棚がとれます。左はマガジンラック。
    リビングとキッチン両側から使える収納。右下の空いているスペースはゴミ箱置き場。


    ■可動レール・可動棚

    とは言え、じゃぁ具体的に収納するにしても、住み始めてみないとわからない部分も多い。ほとんどのお施主さんが住んでから考えることが多いようです。ただ、収納棚さえあれば、とりあえず何でも収納できるようにしておけば、なんとかなる…というのも住み手の自由でして。収納棚の両側に可動レール(あるいはダボ)を用意しておけば、棚の高さが自由に調節できます。格好よく言えば、フレキシブルな対応を、ということでしょうか。
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    ● 棚板の両側が可動レール。 棚の高さは自由になります。

    ■高い?のは扉(家具)

    細かくご説明していくと長文になるので、おおざっぱに。一般的に大工工事と家具(建具)工事…と呼んでいるのですが、そのどちらが施工するかによって、建設コストが違ってきます。これ、実は収納を考える時の大きなポイント。
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    ● 扉だけ家具屋さんにつくってもらったローボードカウンター。

    ★ ローボードカウンター
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    ● 大工さんが製作中です
    安く作りつけの家具の代表例。棚や枠は大工さんが集成材を現場で切って組み立てて、「扉だけ」家具屋(建具屋)さんが取り付けます。壁掛けTVが取り付けられるように、あらかじめ壁を補強、配線を壁の中に内蔵する・・・というような配慮も可能です。全部家具屋さんがつくると、結構な値段になってきますね。

    ★ もちろん玄関収納も
    扉だけ家具屋(建具屋)さんに。スペースだけつくって市販品の下駄箱を置く方法もありますがやっぱり収納力は「作りつけ」た方が多いようです。オリジナルな対応も可能ですし。
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    ★ キッチンカウンター廻り
    キッチンカウンター廻りは全て大工さん作。ダイニングテーブルの足も大工さんに取り付きつけていただきました。大工さんはオールラウンドプレーヤーです。
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    こんな感じでできていきます。テーブル左がマガジンラック、右がPCコーナー。
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    ● 竣工時
    ● 現在
    こんなことを書くと大工さんに叱られそうですが、あえて書くなら、できるだけ
    大工さんに作ってもらう工事を増やすほうが安くなります。大工さんは現場で全体の流れの中で、「大工さんはスゴイ!」と思わせる仕事。「さすが家具屋さん!」とうならせるのは、丹精こめて単品を工場で造って現場に搬入して取り付ける家具屋さんの仕事。
    費用の面で言えば、全体の流れで手間賃を決める大工さんに対して、単品を発注する形の家具工事のほうが、自然コストはかかってきます。
    収納の適材適所、収納する場所に扉が必要かどうか、必要ならどんな扉が?このあたりが収納にどこまでコストをかけるか?の大きなポイントです。
    タダでできるちょっとした工夫」の項も是非ご覧ください。

    ■やっかいな掃除機

    掃除機。これ、なかなかやっかいです。2階建ての家は特に。
    かなり使う頻度が多い家電、ゆえにホースと本体は分解?せずに面倒臭く無くそのまま収納したい、にもかかわらず、収納する適材適所が無いばっかりにリビングに転がっている羽目になっているご家庭も多いのでは?掃除機の収納場所をあらかじめ設定して、できるだけ家の中ほどに収納できるスペースを用意しておく配慮が必要です。
    Copyright 菊池建築事務所 玄関とリビングをスルーする収納に設けた掃除機置場
    充電タイプなので、収納内部にコンセントが必要です。この手の「打ち合わせ」が必要なんですよね。
     

    ■段違いのハンガーパイプ

    ほんちょっとした工夫をひとつ。これで押入れほどの奥行きがある収納空間なら衣服の収納は倍増します。衣服そのものは薄っぺらいものなので、並べてかさばるのはハンガー部分。ハンガーの位置をズラして掛けられるようにパイプをセットします。
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    ■ウォークインクローゼットの効用

    一般のご家庭に「ウォークインクローゼット」なる収納空間が登場するようになって、いわゆるタンスの役割が薄くなってくる傾向があります。圧倒的に「洋服を着る」ようになって特に。まず、現代人は衣服の量が増えた。その収納は折りたたんでしまうよりハンガーに掛けて吊り下げておきたい…と考えるものの…。
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    ● ドア閉鎖時
    ● ドア開放時
    さて、そのウォークインクローゼットですが、日本人は「ウォークイン」して衣類等を取り出して着ることがどうも苦手のようでして。タンスや押入れ慣れしているからでしょうか。で、画像のように、ウォークイン用のドアとクローゼット用のドアを並列して設けておくのが好評です。ウォーク「イン」せずに収納できるし、取り出せる。
    Copyright 菊池建築事務所もちろんウォークインした内部の収納も重要でして、ベッドでご就寝のご家庭も夏・冬布団の入れ替えはある。押入れの「中棚」的な大きな棚も欲しいところ。 ファンシーケースなどに詰め込んで収納する棚も必要ですし、衣類の量に応じて用意するハンガーパイプの本数や高さの検討もあらかじめ想定しておきたいところです。 また、お持ちのタンス類をウォークインクローゼットの中に実測の上レイアウトしていきます。
    Copyright 菊池建築事務所大好評なのが両側ハンガーパイプ。ウォークインした両側にパイプを用意します。夏物冬物の入れ替え(衣換え)が一気に済んでしまう方法。ハンガーに吊り下げたまま左右を入れ替えるだけ。
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    正面からは大きなクローゼットドア ● 側面からウォークイン
    寝室側からクローゼット用のドアを設けておけば、こんな工夫が可能です。

    ■和ダンスは必要

    洋タンスの機能は極論すればハンガーパイプ1本あれば用を足します。ウォークインクローゼットに限らず洋服の収納空間を建築工事でつくっておくことを是非オススメしていますが、対して和タンスはそうはいかなくて。和服の収納はそのほとんどが引き出し。しかも底の浅いタイプの引き出しは和服収納専用でしてあまり応用も利かず、和タンスをお持ちの方には是非そのままお使いください…とアドバイスさしあげています。

    ■ほどほどにしておく

    収納空間は日々の生活になくてはならないものですが、メインではありません。建築工事の中で使うご予算の配分はほどほどに、できるだけ節約したいところです。「ジャガ玉」でご紹介した例は、まずはほどほどに「ご予算の範囲内で」機能優先ながらカッコよく!を目指してつくってきたつもりですが、私が設計させていただく物件は収納が多いらしく、実際にお住まいになってみた感想をうかがうと、「まだ『余力』があるよ」…というお答えをいただくことが多いですね。
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