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    タダでできるちょっとした工夫
    誤解を招きそうなタイトルですが、良いものを安く手にいれたい!と思うのは当然の心理。無論安さには限界がありますが、「無駄を省いていく」「余った材料を有効に使う」発想はモノづくりに欠かせない姿勢だと思います。その基本は「あるものを使ってつくる」「同じ値段をかけるなら工夫をする」
    これからご紹介する例は、材料代にお金をほとんどかけていません。もしくは同じ値段ならこんな風にすれば?…の事例、ほんのちょっとした工夫とアイデアの積み重ねで、結果コストは軽減、満足度は倍増(だと思う)。良いものを安くの発想のいくつかをご紹介します。

    ■マガジンラックをつくる


    いみじくも、住宅メーカーにお勤めの我が高校の同級生が見て感嘆してくれました。ウチじゃこんなこと絶対にできない…と。工場生産が前提のメーカー住宅ではできないこと、けれども、実は簡単で単純なこと。建築現場には現場で加工した木材の残り、余った材料が相当出てきます。その材料をつかってちょこちょこっと細工してみる。で、極めて実用的な新聞さしマガジンラックが出来てしまいます(無論、図面には描いています)。発生する材料も現場現場で違うし、大工さんによっても違うものができて、なかなか楽しい。
    新聞の置き場所、日々の生活で定まってないご家庭が多いのでは?
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    床材や壁材の「余り」を用いてつくったマガジンラック達。
    現場で端材をみつくろって、「これでつくって〜!」と大工さんにお願いしてます。

    ■リモコン(小物)置き場も


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    ダイニングテーブル脇に10センチほどの奥行きのリモコン置き場



    これまた、材料代はタダに等しい、ちょっと「ひと手間」かけた、ほんのちょっとした工夫。発想してやるかやらないかだけの違いで、リモコン置き場。リモコンというやつ、最近いろんな家電製品にくっついてくる。スイッチを入れようにもリモコンがないとダメな家電もある。リモコンを探し回る風景、結構身近ですよね。ほんのわずかのクボミですけど、ちゃんとリモコン置き場として機能しているようです。


    ■ちょっと「飾り棚」


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    ● 飾り棚はカリン 壁一部に棚をつくってみた 階段に設けたニッチ
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    階段下のスペースを有効利用してつくった飾り棚 棚は床材を削ってつくりました
    これまた「ほんのちょっと」したことでして、けど有ると無いとでは大違いなのが「飾り棚」。在来工法だからこそ可能な、わずかな空間を利用してさりげなく潤いの空間。やっぱり現場で発生した材料を組み合わせて作ったりしたりします。この手の(いい意味での)小細工は実はご予算にあまり影響しません
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    こちらも階段下のスペースにちょこっと作ってみました。飾り棚の材料は床用のタイル。これまた現場で床材の「余り」が出たので臨機応変に「ココはタイルで作ってみよう!」…で、現場担当者と楽しみながら作った棚。
    Copyright 菊池建築事務所 同じくタイルの飾り棚。
    小さな飾り棚ですが、なかなか強烈なインパクトがあります。曲線を使うと効果がありますね。
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    式台を「長め」につくって飾り棚と兼用した例。
    足元の間接照明は(当時の)裸電球一個です。

    こちらは「木」以外に「石」(主にミカゲ石)を組み合わせてつくってみた飾り棚の例…こちらは少しご予算が必要ですが、やっぱりあると無いとでは大違いな玄関の演出です。
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    石は黒ミカゲ本ミガキ。石は磨くと色がはっきりしてきます。板はトチの木(トチ、結構好きです)。

    ■タネ明かし…木材、元はといえば


    造作材(とこ板やカウンター、式台など)に使う木を探しに材木屋さんに行くと、木材はこんな感じで売られています。
    この材料を製材、切って使う。なので、おのずと設計寸法より大きめの材料を選びます。当然のことながら材料に端材(切れっぱし)つまり「余り」が出てくる。その余った材料を有効に使って現場でちょっとした飾り棚などに化けるわけです。
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    カウンターや飾り棚に使った材料。
    画像はメイプル(カエデ)
    私もよく「買い付け」に行きますが、材木屋さんは宝の山!に見えます。
    お施主さんとダイニングテーブルの木を探しにご一緒したことも。
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    このダイニングテーブルも材木屋さんにお施主さん(奥様)とご一緒してチョイスしました。野太い松の1枚板。こんな板がごろごろ売られている。
    製材の上、テーブルの足は大工さんに取り付けてもらいましたが、この手の雰囲気の市販ダイニングテーブルに比べれば…おそらく半値以下でできてるような気が…。

    ■ブーツを履く時?


    特に女性がそうなのですが、玄関でブーツ(に限りませんが)を履く動作はやはりどこかに座るのがいい。立ったままだと履きにくいことおびただしいのがブーツ。さりげなく座って履ける工夫、玄関にはきちんと座れる場所と段差を設けておきます。
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    広くない玄関ですが、玄関とホールの段差は40cm(イスの高さ)で、部分的に踏み「石」を置いてます。
    左側のスペースは普通に座れる。
    Copyright 菊池建築事務所 同じく踏み「板」。式台と言います。全面式台を設けずにあえて40cm段差のあるスペースを残して足元照明をしつらえてみました。
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    1段上がったタイルの床面に板を埋め込んだ例。
    板目と床タイルのコントラストが綺麗です。この計画ももちろんブーツを履く動作を意識して立体的に処理しました。


    ■カギ置き場


    カギも毎日使うのであれば、置き場所を想定してみるのも計画したいところ。キッチンカウンターを2段構えにしておく、とか、奥行きの浅いカウンターがあれば、その一部をちょっと長くしてみた…だけのことでカギ置き場になります。小物置き場ですね。
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    キッチンカウンター廻り。
    マガジンラックやリモコン置場としても機能して、身の回りの小物類収納、整理場所に最適です。

    ■これぞ地産地消


    本来、家は「あるものを使ってつくる」のが原点でして、その土地土地で産出する材料を使ってつくるものです。それが一番良い。全世界の家はそのようにしてつくってきました。土地の気候風土の中で育まれたものは当然のことながら長持ちもします。
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    リ・フォーム前は天井裏に隠れていた松の丸太。改修工事で姿をあらわしました。歴史ある重厚な架構に包まれての暮らしは、不思議と気持ちが安らぎます。
    こんな立派な松丸太やケヤキの柱を壊して捨てるなんてモッタイナイ。「家」は寿命を終えたら取り壊すものではなく、代々リ・フォームしながらその時々の
    ライフスタイルに協調しつつ進化してゆく…、そんな姿が本質であろうと…。
    さて、下記にそのへんに転がっている「石」や既存の「再利用」を試みた例をいくつか。創意工夫のリ・フォーム地産地消ですね。
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    足元に積んであるように見える石は「そのへん」に転がっていた石。手先の器用な工務店の従業員?さんに貼り付けてもらいました。右手の踏み石も既存再利用品。
    Copyright 菊池建築事務所 塀の改修工事、塀の内壁足元(ちょっと黒く見える部分)の那智石はご自宅母屋の縁の下に大量に転がっていた品。
    「これでつくりましょうか?!」で即決で採用されました。塀の支柱ももちろん再利用品。
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    庭の縁石や石タタミも再利用品です。工事途中に現場から発生したもの。捨てずに再利用して蘇った姿に、お施主さんの満足度も自然高くなるようです。

    ■遊び心と照明計画


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    照明計画ひとつで家の雰囲気がガラリと変わると言っても過言ではありません。空間そのものの奥行きと立体感をしっかり応援してくれます。特にコスト重視!を目指した場合、照明計画が大きなポイント。安易にドン!と天井にシーリングライトをひとつ設けておしまい…にせずに、お求め安い価格の照明器具(もいっぱいあります)をうまく配置してゆけば暮らしのバリエーションが断然豊かになってきます。これも「同じ値段をかけるなら」是非心がけたい遊び心ですね。
    照明計画の手法は数々ありますが、またぼちぼちとブログでご紹介することにします。
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    なんといっても私たちを惹きつけるのが間接照明の柔らかい雰囲気。技術的には電線を引っ張って器具とスイッチを取り付けるだけ、ですが、その取り付ける場所と器具の選定の違いだけでこれほど雰囲気が変わるツールは他には見当たりません。
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    ● 壁材料はシルキーパレット
    左−ラムネット
    右−エンシェントブリックS
    間接照明の効果を増大させるコツをひとつご紹介。光を這わせる壁のテクスチャをざらざらっとした陰影のある材料(画像右)を用いておくと、光の陰影が壁全体で表現できます。ただ、実際に実現させるには設計者の深い「読み」が必要でして…。

    ■外に出ないでポスト


    敷地と建物の関係によりますが、可能であれば必ずポストの投函口を家の外壁に設けるようにしています。これもいとも簡単なことで、外壁設置専用のポストが市販されています。部屋内のどこかの扉を開けると、新聞や郵便物を取り出せる。冬の寒い時期(も含めて)など外に出なくていい。ポストは外にあるもの…のような既成概念でしょうか、簡単なことなのに、案外見かけない。その重宝ぶりに今まで全てのお施主さんがご満足されています。どうせ買わなければいけないポスト(タダではありませんが)です、ちょっとひと工夫。ノウハウが一つ。その地域の回覧板が入る大きさ以上の投函口が必要です。
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    横型のポスト。
    リビングのローボードカウンターを開けて取り出します。

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    ● 縦型の埋め込み式。内部の収納棚に投函されます。

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    投函口を木の枠でデザインした例。
    内部はキッチン脇の壁から取り出します。

    ■クロスの色ちがい


    タダというわけではないですが「同じ値段」であればちょっとしたことでガラリと雰囲気を変えることができるのがクロス貼。いわゆる壁紙ですね。これがまたおびただしい数のクロスがありまして、一般の方々がそこから選ぼうと思ってもなかなか難しいもんです。クロスの選び方にはやっぱりコツがあるんですが、それはまたブログでご紹介するとして、さてクロス。壁の一面だけ「色違い」やポイント色にしてみるだけでずいぶんとアクセントになります。
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    天井にアクセントをつけてみた例。茶や黒色系を用いるとちょっと高級感が出てきます。ただし。照明器具(ダウンライト)の枠の色を発注時にあらかじめ黒色系にしておく…などの「読み」が必要でして、これはプロの仕事です。
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    壁面を一面部分的に色違いを施した例。実は設計時に「ココは色を変えよう」…と思いながら「垂れ壁」や「下がり壁」などを駆使してトータルデザインしています。
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    飾り棚(兼式台)の生け花のバックは和紙クロス
    楽譜棚の中央の「白」もクロスです。

    ■棚板の材料も


    床・壁をつくるための構造材の中に構造用合板というものがあります。厚さが12mm、15mm、28mm…などと色々あるのですが、建物の構造を造るときに発生する端材も有効利用します。例えば玄関収納、いわゆる下駄箱の中の棚など、見てくれやデザインがほとんど問われない部分にこの構造用合板を現場で切って置くだけで充分その機能を果たします。
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    ● 構造用合板
    (針葉樹合板とも呼ばれます)
    わかりにくいですが、棚は構造用合板。
    小口には大工さんが薄くスライスした木を貼ってくれました。


    ちょっとした工夫を何例かご紹介しましたが、創意工夫の世界ゆえアイデアは多岐にわたります。現場で突然思いついたことを職人の方々と協力しながら実践することもしばしば。そしてこれ、現場で手づくりだからこそできる業。誤解なきよう付け加えておきますと、たしかに材料代はタダ同然のものもありますが、それを作ってくれる大工さんや職人さんは必ず手間はかかっています。タダではない。けれども、建築現場に携わる我々が、施主さんの喜ぶ顔見たさに、気持ちでカバーできる許容範囲内であれば、「手間」も気持ちよく「サービス」してくれることも
    これらのちょっとした工夫は、住宅メーカーさんの発想とは趣きを異にするところでして、メーカーさんには真似できない手づくりなればこその満足感を得られるのでは?と常々感ずるところです。
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